デジタルなアナログな箱。名付けて“Message box”さらに訳して“MSBOX”ピンと来る方はピンと来る80年代の家庭用コンピュータのカタチをマーメイドで再現しました。そのままでも面白いのですが、近年の往年のゲーム機やパソコンが小型で出回る中、あえて1.5倍ほど巨大化。
キーもそれぞれが小さな箱でできており、中に小型のメッセージカードが入っています。メッセージは著名人の言葉・歌詞の一部から単なるキーの説明など様々。
さらにスロットには読みかけの文庫本も立てかけることができます。まさにメッセージの箱なのです。
まずは素材。マーメイドは裏も表も中も同じ色が保たれており、プラスチックのように全方向同じ色が見えます。さらに新色・旧色の取り合わせで当時っぽい色の組み合わせを再現。質感もふんわりボコボコでぽい感じ。キーも上部にアールをかけてぽい感じに!内容としては新色2色、旧色5色(名称変更含む)を贅沢に使い、箱の集合体としてデザインしました。極め付けはMSXロゴをオマージュしたMSBOXロゴの銘板!
自分で台形状態のキーを試作し、並べますとちょっとした振動や圧でまるで爆発するかのように浮いたり跳ねたりしました。そのダミーを持って本番の打ち合わせに坂井印刷所へ。作品で毎年お世話になっている船越さんに不具合を説明、再度一から設計していただいたところ下にフラットな面を設けられ、さらに本体に強度をもたせゲスに仕切りつけたりすることで一つだけキーを取り出しても大丈夫なまでに改善しました。極め付けはMSBOXロゴ。イメージは若干塗装感のあるシルバーで立体感のある感じ。再現するべくまず紙を選びに竹尾淀屋橋見本帖店へ。丁度担当の山下さんが!ザンダースメタリックーFSという紙を選んでいただき、それを持って日伸製作所へ。昨年も作品でお世話になった新谷さんと中谷さんに無理を言い銘板をレーザー加工で作成していただきました。レーザーとの相性も良く本物に見間違えるほどの出来に!中に入れる小型カードも一部レーザーを使用して制作いただきました。今回もやいなだけに色々なプロフェッショナルとの絡みで完成に至っています。